前回のブログでは、新規開拓の実践的なトークの作成方法について、基本三段論法による各論提案トークと未来第三段論法による事業(ビジョン)紹介トークについて解説しました。今回は実例紹介のセールストークについてです。実際に皆さんが想定している見込み客や提案商品サービスをイメージしながら読んでいただければと思います。
<「実例三段論法ストーリー」のセールストークの作成>
「お客様満足実例シート」の作成について
最後に:提案トークとして仕上げる。
補足:適格な新規開拓提案をするために
<「実例三段論法ストーリー」のセールストークの作成>
実例三段論法ストーリーの作成に当たっては、事前に実例を整理しておき、その内容を基にお客様に紹介できる『実例シート』を作成したうえで、そのシートに基づいて話すモデルトークを作っておくというのが、いいように思います。簡単にその作り方について説明しましょう。
(参照:「お客様満足実例シート」)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お客様満足実例シート」の作成について
①お客様の喜んだ姿を思い出す。
・出来るだけお客様満足事例が生まれた直後に、お客様自身から直接「お客様の事情」や「成果や満足した内容」「生まれたメリット(数値的)」をお聞きして、リアルな内容を確認しておくようにしましょう。
②なぜ、お客様は喜んだのか。
<お客様の事情として>
・お客様が喜んだ理由を、お客様の事情と困っていたこと、やりたかったことを前提に整理する。それがいままでなぜ、出来ていなかったのかの理由も説明します。
特に問題解決型の提案の場合、現状→発生している問題と問題の大きさ→真の原因(さらには、解決策の方向→その解決策を実行するにあたっての障害事項)という流れで考えます。
<提案した商品サービス内容として。さらに当社およびお客様の対応として>
・それに対して、当社として提案した商品サービスの内容の特徴を説明し、その上で、当社としてどんな対応(導入に当たってのサポート、アフターフォロー等)がされたのかを説明します。
一方で、お客様の側でも、導入や活用に当たって、どんな対応をしていただいたのか、その内容も出来れば詳細に説明します。
(※提供した商品サービスの内容だけでなく、それに付随して対応された内容が、実は大事なノウハウです。それも当社の対応ではなく、お客様側での対応方法が、何より貴重でしょう。お客様は商品サービスの説明を聞きたいのではなく、どうしたら満足が得られるのか、そのやり方を聞きたいのです。)
③どのように喜んだのか。
・お客様を思い出しながら、喜んだ内容をここでもビジュアルに実感と共感をこめて語れるようにしましょう。特に、効果、メリット、成果の違いを意識して整理することがポイントです。実際お客様にお聞きすることが大事になります。そのとき、そうした違いをはっきり意識して聞き出すようにしましょう。
例:「今回、弊社の商品サービスを使われて、どのようなメリットがあり、お役に立てたのか、お聞きしたいのですが・・。具体的には、どのように使われて、従来と比べて、どんな違いが出ましたか?それはどんなメリットになって御社にお役に立てたのでしょうか?・・数値的には?計算すると、○○といったところですね。・・
それからどんなご満足にお役に立てたでしょうか。成果といえることは?どんな些細なことでも結構です。」
・お客様から言っていただいた感想や感謝の言葉をそのまま使えるなら、実感と共感が高まり説得力が増すでしょう。
例:「お客様からは、○○と言っていただきました。大変ありがたく・・・と思っております。」
・当社の業績は、あくまで補足事項です。(お客様に語ることではないでしょう。)
④そもそも当社の商品サービスは、どんな特徴があり・・
・こうしたお客様満足実例を思い出すと、あらためて自社の強みこだわりが見えてくることがよくあります。また実際の商談でのトークでも、単に実例を紹介するだけでなく、あらためてその実例から実感してもらえる自社の強みこだわりを実例に続けて語ることが、大きな説得力を持つ場合が多いでしょう。
そこで、ここでは実例に沿って、当社が保有しこだわっている技術的なノウハウの強みとお客様満足へのこだわりを書き出すのです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
最後に:提案トークとして仕上げる。
以上、基本三段論法、未来三段論法、実例三段論法ストーリーの作成方法を説明しましたが、そのストーリーを一枚のシートに整理してみましょう。
そのためのシート「事業紹介提案シート」と説明文「三段論法新規提案トークの作成」を次に添付しましたので、参考にしてください。
◎「事業紹介コンセプトトークシート」
「お客様事情からの提案トークシート」(B4判2枚)
◎「三段論法新規開拓提案トークの作成」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
補足:
適格な新規開拓提案をするために
1.目先の商品提案だけにこだわらない。
既存取引先にはない当社の魅力と、そこから期待できる大きなメリット、
意義価値を訴える。
・提案が、顧客にとって現在取引している企業に言えばなんとかなるような内容では、わざわざ新規に取引する必要はない。今ある商材だけの説明では、そこまでの差別化は難しい。
・故に、当社と新たに取引することで、従来の取引先では期待できなかった、今までにない新しいメリットが将来わたって継続的に得られる、と期待してもらえるような提案が必要になる。
・つまり、会社としての魅力を訴えること。それも今だけでなく、将来への強みこだわりのビジョンを訴えて、それが顧客にとってのこれからの発展にどんな貢献が出来るかまでを語るのである。(担当者とリーダー、トップ別の商談の使い分け)
2.はっきり、ビジネスとしての期待に応えられる満足提案を心がける
・あくまで商売のお手伝い⇒売上、利益、トータルな改善、企業発展のための提案であると言う姿勢を貫く。故に提案の内容も事業メリット中心にする。
例:①新しい商材として売り上げの上乗せを期待できる
②利益を高めることが出来る(従来品より利益率が高くなる。)
高付加価値商品サービスの品揃えが出来る。
③簡単に売れる(手間がかからない、営業力のない者でも売りやすい。従来品とあわせて一緒に売れる。お客様がお求めやすくなるので、売り上げアップになる。)
④新しい顧客を開拓できる
(新しい顧客に提案できる魅力ある商品。新規開拓の武器になる)
⑤新しい販売ルートを開拓出来る
⑥新しい市場へ進出できる。
⑦新しい商品の開発、改良が出来る
⑧既存商品とのセット販売が出来る。関連商品が売れるようになる。
⑨競合に対して差別化した商品をそろえることが出来る。
(競合を喰っていける)
⑩営業の幅を広げることが出来る。
(品揃えや販売のバリエーションを増やせる)
⑪営業力アップになる。
(企画提案やコンサルティング営業として営業マンの能力アップにつながる)
⑫効率的な販売方法がとれる
⑬効果的な今までにない販売支援を受けられる
⑭会社のブランド価値が上がる。イメージが広がる(高まる)。
品質向上、安心安全等!
⑮お客様に夢が与えられ、次の取引(販売)につながる。
(お客様とより深い関係が出来る。継続的な関係がつくれる)
⑯社内の業務効率が改善する。トータルなコストダウンにつながる。体質改革が実現する。生産性が向上する。
⑰会社の将来の発展に貢献できる。
(営業構造、商品構成、社内体制、営業能力・・の構築)
3.将来展望・ビジョンとともに、すぐ得られるメリットを併せて提案する。
・風呂敷を広げる。そしてその後の落としどころを考える!)
・3段階の提案・・
将来ビジョン提案→当面対策と実現目標提案→中間実現目標提案(2~3年後)
以上
参考ブログ:
・「『実践:新規開拓を絶対成功させる』営業研修プログラムのお勧め」
http://cbc-souken.co.jp/cbc/2012/03/post-17.html
追伸:
新規開拓のやり方や困っていることへの質問をお待ちしています。
当ブログへの感想やご質問でも結構です。
弊社ホームページの質問欄にご記入ください。
/********************************************************************/
㈱クリエイティブビジネスコンサルタンツ 総合経営研究所
(略称:CBC総研)
代表取締役 山川 裕正
住所:東京都千代田区神田佐久間町2-25第二千代田ビル3F
FAX:03-5835-2072
/********************************************************************/
コメントする