2013年6月アーカイブ

前回、営業の成果主義の評価制度に関して、評価制度改革を成功させるポイントの9つのうち①②③の3つの項目について解説しました。今回は残りのポイントのうち④⑤⑥の3つについて解説しましょう。 

 <営業の評価制度改革を成功させる9つのポイント>

 ①トップ(社長)自ら評価制度改革の目的を全社員に明確に示す

「実力」「成果」をはっきり区分けしたシンプルな評価制度を導入する

 

「マトリックス営業戦略、4つの領域」をコンピテンシー(成果の出る仕事のやり方)にあてはめて、自社の営業活動にあった実力、成果の制度をつくる

 

④役割階層については、その役割の違いにあわせて大きくシンプルに区分し、それぞれに求められる役割と成果を明確にする。さらに階層ごとに、「見習い」「合格」「模範」の区分をし、昇格・降格が柔軟にできるようにする

 

⑤成果のうち業績成果は、「運」「環境」「自力獲得」の区分けをはっきりさせ、評価のウェイトでは「自力獲得」を重視する

 

⑥数値以外の成果の評価として、能力の向上チームプレーへの貢献度を入れ、デジタルな尺度を決める

 

事前のシミュレーションを重視し、イレギュラーケースごとの評価の方針と基準ルールを明確にする

 

臨機応変な報奨制度を導入し、営業改革のきっかけとする

 

(一般社員以上に)幹部・上位者に役割と成果を厳しく問う制度とする

 

前回、営業の成果主義の評価制度について、よく失敗する要因を6つ挙げました。そこで今回以降は、その失敗要因を踏まえ、評価制度改革を成功させるポイントについて解説したいと思います。ポイントは9つ挙げますが、今回は3つのポイントについて解説しましょう。

「社長!儲かる営業に変えましょう。 

第4章:評価制度を改革して会社を『儲ける体質』に変える」より一部修正

 

2:評価制度改革を成功させる鍵

 ―評価制度改革 9つのポイント―

 評価制度改革:9つのポイント解説(実践篇・・前半③まで)

①社長自ら評価制度改革の目的を全社員に明確に示す

②実力と成果をはっきり区分けしたシンプルな評価制度を導入する

③「マトリックス営業 4つの領域」をコンピテンシーと戦略作戦にあてはめて、自社の営業活動にあった実力、成果の制度をつくる

 

管理や評価の制度は、多くの場合人事や経営管理部門が統括して運営するために、人材育成や組織活性化といった日常的な組織運営の手段と言う位置づけが大きいようです。しかし本来は、戦略作戦を遂行するための重要な手段でなければならないでしょう。

そこでここでは、営業の目標管理と業績評価の具体的なあり方について、これまで私が述べてきた文章を、あらためて掲載したいと思います。従来の制度が抱えている課題は大きく、その課題を解決するような新しい考え方と方法論が求められているのではないでしょうか。

 

「社長!儲かる営業に変えましょう 

第4章:評価制度を改革して会社を『儲ける体質』に変える」より

 

 社長は評価制度改革の中心になれ!

―評価制度の見直しにも戦略・作戦は必要―

1:なぜ成果主義が失敗してしまうのか

―成果主義がうまくいかない6つの理由―