2012年12月アーカイブ

はじめに:

 

ビジネス環境が激変する中、社長の仕事はますます多義にわたり、求められる能力はより多様で高いものが求められていると言っていいでしょう。それに伴い社長の仕事をサポートする経営コンサルタントの役割もますます高まっています。

しかし、そのメリットを十分に分かって活用されている場合が、意外と少ないのではないでしょうか。そこで、ここでは、社長が経営コンサルタントを使うメリットを挙げてみました。

 

<社長が経営コンサルタントを使うメリット>

  1.部下とは違う、社長のサポート役や『影武者』として活用できる。

  2.外部の専門的なノウハウを即効的に活用できる。

3.外部の異物を入れることで、刺激を与えて波風を立て、

                                            社内を活性化できる。

4.社員の主体性を高め、社員の育成を促進できる。

5.会社の総合的な組織パワーを高めるとともに、

                                         その運営を仕組化できる。

 

こうやってあげてみると、何より経営コンサルタントは『社長のサポート役、影武者』であることが社長の一番のメリットであると、あらためて私には思えます。そうであるからこそ、社長と経営コンサルタントの連係プレーが何より大事と思いますし、今まで以上に熱き思いを持って、社長との連携プレーを重視していきたいと思います。

 

これまでマトリックス営業戦略『4つの領域』の理論モデルから、事業セグメンテーションについて解説してきました。前回は『戦う土俵を見直す手順』として②の第二ステップまで説明しましたので、今回は第三ステップの説明から続けたいと思います。

 

<戦う土俵を見直す手順>

第三ステップ:今後目指すべき領域はどこか、優先順位もつけ、はっきり方針を示す

―領域を変えるから、差別化出来る―

[例:消費財企画問屋の[零細小売店対象事業]の場合の、<領域移行>の考え方]

【販売商社の今後の領域選択の考え方】

前回、前々回と、4つの領域に合わせた実際に考えられる顧客商品のセグメンテーションについて解説してきました。そこで、今回は『土俵の見直し方』すなわち事業セグメンテーションの進め方について解説したいと思います。

そこで小生著書『こんな営業は、今すぐやめろ』(プレジデント社刊)「4.戦う土俵を見直して、抜本改革に踏み込め!(P.273~)」の文章を一部修正して、載せたいと思います。

ベーシックな内容ですので是非ご参考になればと思います。

 

<戦う土俵を見直して、抜本改革に踏み込め!>

 

―戦う土俵を見直す手順―

第一ステップ:現在、自社がどの領域で戦っているのかをはっきりさせる。

自社が大型消費財規格問屋の場合の例

★自社がソフトウェアハウスの場合の例

 

―セグメントの細分類で、営業の再編成を行う―

第二ステップ:現在の領域にどのような課題があるか。また市場の変化を予測して、今後も魅力ある領域であるかどうかを検討する。

★消費財企画問屋にあてはめた場合の課題整理の例

≪零細小売店向け営業活動<ハイスピード対応領域>≫

≪地元有力店向け営業活動(パートナーシップ対応領域)

≪全国大型チェーン店向け営業活動(エンジニア対応)≫

 

 

 2012年11月30日付日経新聞の経済教室に

「家電不況の教訓(下)、産業の発展過程重視を」

という論文記事が載っていました。「ノーベル経済学賞を受賞したハーバード・サイモン氏が提起した視点に立ち返って考えて」みた内容とのことですが、私にはマトリックス営業戦略の『事業展開戦略』に非常に近い考え方であるよう思いました。そこでその記事の一部紹介と私なりの簡単な解説をしたいと思います。

 

―新産業誕生段階での事業特性として―

―産業の発展による、求められる事業特性の変化―

―統合型から分散型への転換に遅れた日本のデジタル家電産業―

―大きな産業潮流の変化を前提とした動態的な戦略観が必要―

 

はじめに

前回、マトリックス営業戦略4つの領域のセグメンテーションについて、顧客軸と商品軸にわけて、考えられる要素を解説しました。今回はさらにいくつかの業種に実際にあてはめて見ていきたいと思います。

 

(以下の文章は、小生の「絶対に勝つ、マトリックス営業」〈プレジデント社刊〉の一部を修正したものです。文章は少々古いですが、考え方は現在と変わらないと思いますので、皆様のご参考になれば、幸いです。)

 

◎「4つの領域」と市場のセグメンテーション(P.121~)

―キャノンの複写機事業の整理に応用された事例―

―情報システム関連商品、サービス分野でのセグメンテーション―

―流通分野のセグメンテーション―

―売り方の違いによるセグメンテーション―

-宝飾店でのユーザー、商品セグメンテーション―

―シルバーマーケットのセグメンテーションの応用―

追伸:「産業の発展過程」と、

マトリックス営業戦略バリエーション「事業展開戦略」の関係