2013年3月アーカイブ

はじめに:

「マトリックス営業戦略」は、市場特性の違いとその変化に合わせて、戦略から戦術、先頭に至るトータルな事業活動を進めるための戦略モデルです。

そこで今回は、最近の営業情報化について、その活用方法を「マトリックス営業戦略」モデルを前提に解説したいと思います。

 

―劇的な進化が進む情報システム―

 情報システムという手段の進化は、ここにきて大きな飛躍の段階に来ているよう思います。それはパソコンという、机に 置いて多少とも専門的な技能を習得しなければ使いこなすことができなかった手段から、スマホやタブレット端末という身近にあっていつでも携帯でき、だれでも使いこなせる手段が主流になって普及してきていることが、何より大きいでしょう。その結果、手段としての汎用性が次元の違うものとなって広がっていますし、SNSというWebサイトによる人と人のネットワークも同様に次元の違う広がり方をしています。

一方クラウドを使った外部からの多種多様な情報やソフトの活用が自由自在にできるようになったことも今後より大きな意味合いが出てくるよう思います。さらにはデータ処理やソフトの圧倒的な進歩によりリアルな感覚的映像的な情報まで自由自在に使えるようになっていること、すなわちより現実に近いアナログ的な用途の活用の可能性が急激に広がっていることも、次の大きな飛躍につながることと思います。

 

<最近の情報システムの革新として>

 ①スマホやタブレット端末という身近にあっていつでも携帯でき、だれでも使いこなせる手段の普及

 ②Webサイトによる人と人のネットワークの広がり

 ③クラウドを使った外部からの多種多様なデータやソフトの自由自在な活用の実現

 ④感覚的映像的な、より現実に近いアナログ的な用途の活用可能性の拡大

 

 手段の進化のほうが先に進んでいて、その活用方法がこれから試され開発されてくる段階であり、そこに大いなるビジネスチャンスがあることは間違いないでしょう。

そこで、ここではそうした情報化の手段をどう 活かしていくべきか、手段の活用の考え方について、今一度基本的な考え方に戻って考えてみたいと思います。営業情報化については、以前よりいくつかの私の著書において解説してきました。その内容をベースに考えたいと思います。『絶対に勝つマトリックス営業』(プレジデント社刊)の文章から見ていきましょう。

 

―システムはあくまで道具、目的を忘れるな!―

―営業情報化がなぜ、失敗するのか―

―システム以前に営業活動の見直しを―

◎「ハイスピード対応領域」の情報システム

※補足1:

※補足2:

※補足3:

※補足4:

◎営業組織を発展的に見直す

前回のブログで拠点営業体制の抜本改革の事例を紹介しましたが、営業組織全体の見直しも同様の考え方をあてはめることが出来ます。ここでは、企業の成長発展に伴って、営業組織の見直しがどのように進むのか、あるいは進めなければならないかを、S社の事例で見ていきたいと思います。

 

 ―S社の成長発展にあわせた営業組織の見直しー

 【第一ステップ】:

 【第二ステップ】:

 【第三ステップ】:

【第四ステップ】:

【各営業関連セクションの役割と活動内容】

【各営業関連セクションの全社横断的な役割として】

【第五ステップ】:

 

営業の抜本改革のためには、個々の営業のやり方の見直しだけでは限界があります。市場の変化、領域の変化に合わせた営業部隊全体の体制の見直しが必要です。

 

―業績不振の営業所、営業担当者は『リトマス試験紙』

 例えば業績不振の営業所を改革すると考えた場合、多くは営業所長(リーダー)の人選を見直すという手が一番手っ取り早く行われるのではないでしょうか。実際営業所長を交代させたことで、営業所が活性化されて業績が大きく改善した例は多く見受けられます。

しかしそれでは、あまりに人的な要素に依存した改革のために、その後その優秀な営業所長を転勤させたら、元に戻ってしまった、などといった情けない状況もよく見受けられるのです。

 実は営業担当者にしろ、営業拠点にしろ、業績不振の原因は決して個人的な要因だけで起こっているわけではありません。むしろその会社や営業部隊が抱えている大きな課題がそうした弱い部分に表れると思ったほうがいいでしょう。つまり彼らは課題を浮き上がらせる『リトマス試験紙』なんです。

実際優秀な営業拠点長(支所長リーダー)は、決して人格的な強みだけを発揮して拠点の業績を回復させているわけではありません。大半の場合は、拠点としての大きな戦略を組み立て、その戦略を遂行するための組織編制や運営体制を大きく変えているのです。

 

―「個人」ではなく、会社のあり方、戦略、体制の見直しを―

 「こんな営業は今すぐやめろ!」より一部修正(P.178~)

【支店営業体制の立て直しに成功した、W支店長の事例】

―市場の変化多様化に振りまわされる拠点営業―

―市場にあわせた4つの基本施策―

~市場をセグメント(区分け)した攻め方を組み立てる~

       【支店での顧客別区分けと基本施策の設定】

―社内のバックアップ体制を整備する―

―支店長の強力なリーダーシップ―

『日経ビジネス』の2013年2月25日号に「―ドイツ企業から強さの秘密を学ぶ―『低価格戦略』は間違いというタイトルの対談が載っていました。対談者はハーマン・サイモン(サイモン・クチャ―&パートナーズ会長)と岩瀬大輔(ライフネット生命保険副社長)です。

そこでのハーマン氏の話が、私の前回のブログ(「デフレの6つの要因」)の結論と非常に近く、私の下手な表現よりよほどわかりやすく説得力のあるものでした。これからの日本企業の経営戦略を考える際に、大いに参考になるものと思います。

そこでここでは、その対談内容を私なりに整理してご紹介したいと思います。

 

―対談の主な流れ(要旨)

―ハーマン氏による日本企業の弱点の指摘。

ブランド力を高め、上級セグメントを狙え!―

―日本企業のこれからの戦略・・

同質化価格競争を抜け出し、上級セグメント市場へ向けた世界的な展開を目指すこと。"人と人がつながる繊細な『アナログ』ノウハウ"の強みを活かせ!―