リーダーの『新規開拓』⑭二章5-4「初回アプローチ後の継続訪問営業のやり方」

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前回、前々回と新規開拓の「初期アプローチ段階」のうち初回訪問場面での進め方を、第一フェーズから第七フェーズにわけて解説しました。

今回は、新規開拓の初回訪問(アプローチ)後の継続訪問段階での営業方法について解説したいと思います。

 

<参考:「初期アプローチ段階:初回訪問場面」>

第一フェーズ:訪問直前の準備

第二フェーズ:見込み客企業到着時の確認

第三フェーズ:窓口担当者への挨拶と交流

第四フェーズ:自社紹介から、質問法によるお客様事情の聞き込み。

(提案にはいる前の情報収集。)

第五フェーズ:トータル提案から個別提案へ

第六フェーズ:次回訪問へ向けた宿題づくりと、次回日程確認

第七フェーズ:訪問後の情報整理とお礼のメール。

さらに次回訪問へ向けた準備

 

◎今回の目次として

 

<継続初期訪問場面(2回~3回目)の基本解説>

<初期継続訪問商談(第二回~三回)>

第一フェーズ:前回訪問内容や宿題(提案物、資料類)の確認

第二フェーズ:宿題(提案物、資料類)に基づく、

                お客様事情とニーズの突っ込んだ情報収集

第三フェーズ:次回の山場や仕掛けに向けた段取りと約束取り

―お客様が進めるべきプロセスを、提案書に示す―

 


<継続初期訪問場面(2回~3回目)の基本解説>

 

・初回訪問後の継続的な訪問は、次の商談ステージにステップアップするための大事なプロセスです。初回訪問は、自社紹介と相手の事情をとらえて商談の可能性を探り、仮説としての第一回提案を投げかけるまでが目的になりますが、第二回目以降になると、今度は具体的な提案テーマをお客様に検討していただくという段階にはいります。

法人営業の場合、二回目の訪問まではどうにか進めたものの、その先に続かないというケースもよく見受けます。それは初回訪問で大雑把な自社紹介までの話で終わってしまったか、お客様の事情を聞き損ねたまま早急に個別提案にはいりミスマッチしてしまったことが原因になっている場合が多いようです。いずれも曖昧な商談で終わっているわけで、第二回目の商談も曖昧なままでは、次の面談約束を取りつけることは難しいでしょう。

もし初回訪問がうまくいっていないと感じたなら、第二回目の訪問は、初回訪問の続きという位置付けにして、あらためてお客様の事情を一歩深く聞き込みながら、はっきり狙いを絞った具体的な個別提案を仕掛けるべきでしょう。

・一方、初回商談がうまくいって次のステップへの段取りが出来ているなら、第二回訪問による商談は、より具体的に提案内容を詰めるとかお客様の詳細事情をあらためて聞き込むというステップにはいるか、新たに上位者や専門担当キーマンとの面談と言うステップになりますので、はっきり次のステージに向けた段取りを付けることが大事になります。

いずれにしても初期の続商談では3回程度の訪問を限度にして可能性を測り、見切り見極めをつけるつもりで行動しましょう。

 ここでは、継続訪問の商談の進め方について三つのフェーズにわけて説明したいと思います。

 

<初期継続訪問商談(第二回~三回)>

第一フェーズ:前回訪問内容や宿題(提案物、資料類)の確認

・第二回目は、前回とは比較にならないほどスムーズに面談に入ることが出来るでしょう。はじめは前回訪問で出た話や宿題をもとに、あらためて話を進めていきます。ここでも大事なことは、相手のお客様に出来るだけ話をさせること。そのためには、やはりお客様の事情や考えを聞き出す質問を早い段階で必ず投げかけることです。はじめから突っ込み質問でもいいでしょう。

 

 例:「前回は、○○といったお話しで、私のほうでも、○○をさせていただきました。そこでもう少しお聞きしたいのですが、前回○○とおっしゃっていましたが、それは○○ということなんでしょうか。それとも○○ということですか?」「それは、○○で、○○なんですよ。」「なるほど、それじゃあ、○○ですね・・。なるほど、そうなんですね、それで安心しました。そこで、その○○にあわせて、今回は○○というご提案と資料をお持ちしました。・・」

 

第二フェーズ:宿題(提案物、資料類)に基づく、お客様事情とニーズの突っ込んだ情報収集

・ここでは、具体的な提案書や資料を相手に見せるわけですが、その資料等にあわせてお客様との検討を進めていくようにします。出来るだけ具体的なお客様の事情を聞き出しながら、進めていくのです。実際にこの提案物を御社で採用し使うとしたら、どのようになるのか。そのためには、どんな条件を満たせばいいのか、といったことまで聞き出します。そしてその聞き出したお客様の個別事情にあわせて、提案内容をより具体的に説明していくという流れになるでしょう。

・第二回で、窓口担当者とは別に新たにお客様の方で上位者や別部署のキーマンが同席することになったならば、あらためて当社の簡単な紹介をさせていただいた上で、個別の話に入るという段取りになります。

 

第三フェーズ:次回の山場や仕掛けに向けた段取りと約束取り

・提案内容を理解していただき、興味を持っていただいたところで、提案内容を進めていくための次のステップに入る段取りをこちらから取っていくことになります。はっきりその旨を言って、相手のお客様にその準備をしてもらうのです。

例:「それでは、この○○提案を進めさせていただければと思いますので、(次のステップとして)

  ○○をしていただけませんでしょうか?その上で、次回は○○をさせていただければと思います。一応、仮予定として、○○日ぐらいを考えたいのですが、いかがでしょうか?」

この場面では、どんどんこちらからリードして、段取りを具体的に進めていくという姿勢を取り

ましょう。相手の都合に合わせて、都合の良い時に連絡を貰って次の対応をする、ということになると相手任せになりやすく、商談が進みにくくなってしまいます。

日程等もできるだけ、具体的な日付を決めて言った方がいいでしょう。

 

この為には、この初期商談のあとの仕掛け、仕組みをはっきり組み立てておき、次のステップの目標をはっきりさせておくことが重要です。例えば、

  ◎サンプル提供して、次回試用した感想を聞く。その感想から「お困りごと」を聞き出し、改善提案のステップにはいる。

    ・サンプル試用⇒感想・意見取り⇒お客様事情の聞きだし

                      ⇒専門担当者への具体的な改善提案

  ◎次回は、サンプル導入へ向けた専門担当者と実務的な打ち合わせに入る

  ◎次回は、トップ商談をしかける。あるいは、デモ・展示会等の説明会を開催してもらう段取りにはいる。

  といったことが考えられるでしょう。もちろん、事前の商談プロセスの設計段階でそうした仕掛け、仕組みを組み込んでおくのです。

 

―お客様が進めるべきプロセスを、提案書に示す―

 そうしたデモ・展示会などのプロセスは提案書の「提案、導入プロセス」項目の中

 に入れておけば、相手のお客様窓口の方の説得も容易になるはずです。

実際、私のお手伝いした大型システムの新規開拓商談では、初期商談のあと「トッ

プ・幹部向けデモンストレーションの実施」という項目をスケジュールに入れるこ

とで、窓口担当者にそのデモンストレーションをお願いしやすくなりました。その

ことで、次のトップの説得をよりスムーズに進められるようになりました。提案書

の中に、こちらで考えている商談ステップをそのまま載せるのも有効な手段の一つ

と思います。

 

 

以上、アポイント、初回商談、第二回以降継続商談のやり方を説明しました。この「初期アプローチ段階」は新規開拓のスタート段階としてとても重要です。事前に繰り返しシミュレーションして訓練するとともに、実行段階では日々振り返って微妙な部分でも対応方法を見直し修正を加えながら、そのレベルアップをめざしましょう。それが間違いなく成功確率を上げることになるでしょう。

 

この初期商談をこなして、次のステージに行くわけですが、次のステージでははっきり具体的な案件テーマをお客様の事情に合わせて、成約に向けて進めていくプロセスということになります。

 

そこで、次回からは商談プロセスを設計するうえで大事になる、いくつかのテーマについて解説したいと思います。

 

<商談プロセス設計上の、その他テーマとして>

・ツール類の整備と訪問マニュアルの作成

・キーマン情報収集と人脈づくり

・展示会等仕掛けづくりとその運営ポイント

・(デモ・展示会などでの)プレゼンテーションのやり方

・競合対抗と価格交渉について

                                    以上

次回に続く・・・

 

参考ブログ:

・「『実践:新規開拓を絶対成功させる』営業研修プログラムのお勧め」

     http://cbc-souken.co.jp/cbc/2012/03/post-17.html


 追伸:

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このページは、CBC総研が2014年1月23日 13:32に書いたブログ記事です。

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