前回の続きです。
新規開拓の提案では、個別提案だけでなく、会社事業紹介と事例紹介ストーリーがより
大事になります。今回は、その会社事業紹介トークと実例紹介トークについて、前回の個別提案ストーリーに合わせて作成するやり方を解説したいと思います。
その上でトータルなセールストークストーリーとして、まとめて振り返ることにしましょう。
―(未来)大三段論法ストーリーで、お客様を大きく巻き込む―
―お客様満足のノウハウを語る『実例三段論法ストーリー』―
―『三段階三段論法ストーリー』で、トータルな提案ストーリーづくり―
【三段階三段論法ストーリー】
―(未来)大三段論法ストーリーで、お客様を大きく巻き込む―
基本三段論法ストーリーは、各論の提案トークに当てはまりますが、新規開拓の提案では、その前に大きな夢やビジョンを語ってお客様を大きく巻き込むことが大事になります。
実はこの基本三段論法ストーリーは、そのまま次のように大きく広げて語ることが出来るのです。
・お客様の事情→多くのお客様の事情→世の中の流れ→(これからの)世の中の流れ
・商品→多くの商品→自社の強み・こだわり→(これからの)自社の強みこだわり
・お客様の満足→多くのお客様の満足→世の中のお役立ち(社会貢献)
→(これからの)世の中のお役立ち
トークは次のようになります。
【世の中の流れ】
・「(これから)世の中は、○○となってきて、多くのお客様は○○となって・・ものと思います。」
↓
【自社の強み・こだわり】
・「そこで当社では、(これから)○○というこだわりをもって、
○○という強みを磨いてまいり・・、」
↓
【世の中のお役立ち(社会貢献)】
・「(これから)○○という多くのお客様に○○というお役立ちをして、
社会に○○というお役立をしていきたいと思っております。
そこで今回ご提案したいのが・・・です!
(→以下『基本三段論法ストーリー』へ)」
このストーリーを『大三段論法ストーリー』、「これから」をつけたストーリーを『(未来)大三段論法ストーリー』と名付けました。『大三段論法ストーリー』は自社の「事業コンセプト」を語るストーリーであり、『未来大三段論法ストーリー』は、自社の「ビジョン」を語るストーリーです。
新規開拓は「会社対会社のこれからの関係づくり」だと先ほど言いました。だからこそ、単品的な各論提案をする前に、自社事業のこれからのビジョンとお客様へのお役立ち内容を、しっかり伝えることが大事になります。大きな話が出来るからお客様を大きく巻き込むことができ、大きな取引を新たに実現出来るのです。
新規開拓では、この「(未来)大三段論法ストーリー」を作り、お客様に説得力もって語ることは、必須と思って下さい。
―お客様満足のノウハウを語る『実例三段論法ストーリー』―
一方、この『顧客、商品、満足』の3つの要素はそのままお客様満足が実現した実例として語ることが出来ます。
(お客様の事情)
・「つい先日も、○○という事情のお客様が○○となられておりましたが・・
↓
(商品対応)
・「当社で○○をご提案して○○と対応し、お客様にも○○していただいたところ
↓
(お客様満足)
・「なんと○○という満足成果が生まれ、お客様には○○と喜んでいただきました。
ほんとに私共も嬉しく・・。そこで今回、こんなご提案を・・
→以下『基本三段論法トーク』へ」
お客様に喜んでいただいた実例を基本三段論法ストーリーの3つの要素で整理するなら、それは説得力をもった「お客様満足実例のストーリー」となります。
出来れば満足内容は出来るだけ、実証的な成果数字を示すとともに、お客様が満足した姿をイメージ豊かに実感と共感をもって語りたいものです。そうすれば、なおさら説得力は増すでしょう。
また、このストーリーから「どんな事情のお客様が喜んだのか」を分析するなら、同様の事情の他のお客様に対して『成功事例の横展開』が可能となります。さらに「どんな商品サービス」がお客様に評価され、満足につながったのかを分析するなら、商品サービスの改良改善ポイントや販促におけるPRポイントもより鮮明にすることが出来るでしょう。このストーリーを『実例三段論法ストーリー』と呼んでいますが、そのストーリーは、まさに『営業のナレッジ』そのものです。
―『三段階三段論法ストーリー』で、トータルな提案ストーリーづくり―
以上、基本三段論法、(未来)第三段論法、実例三段論法のストーリーを説明してきましたが、この3つのストーリーをつなげると、一連の提案トークのストーリーとして完成することになります。
それを私は「三段階三段論法ストーリー」を呼んでいます。
順番は、ここでも色々柔軟に考えられますが、基本の流れとしては 「大きな話のきっかけづくり(大三段論法)」→「具体的な各論提案(基本三段論法)」→「実例での説得、巻き込み(実例三段論法)」になるでしょう。
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【三段階三段論法ストーリー】
★第一段階:「大きな話のきっかけづくり(大三段論法)」
(世の中の流れ)
「世の中は、○○となってきて、多くのお客様は○○となってきております」
↓
(自社の強み・こだわり)
「そこで当社では、○○と言ったことにこだわり、○○と言う強みを磨いてまいりました。」
↓
(世の中へのお役立ち)
「そして、(○○と言う事情の)多くのお客様に○○とお役にたち、世の中のお役に立てるよう頑張っているところです。(そこでお聞きしたいのですが、お客様では、○○については、どうなっておりますでしょうか。・・・なるほど、○○なんですね。よくわかります。・・・)(お客様の事情)」
★第二段階:「具体的な各論提案(基本三段論法)」
(商品)「(それなら、丁度良かった!)
見て下さい。今回ご提案したいのは、この○○です。○○が違います。」
↓
(お客様)「ですから、○○と言った事情のお客様には、・・」
↓
(満足)「○○と喜んでいただき、満足していただいています。(ですから是非・・・)」
★第三段階:「実例での説得、巻き込み(実例三段論法)」
(相手のお客様の事情)
「つい先日も・・○○という事情のお客様がおられましたが・・」
↓
(提案し、対応した商品サービス内容)
「当社で・・を提案し・・と対応して、
(お客様にも、・・本気で・・していただいたところ・・)」
↓
(お客様の満足内容)
「なんと、・・という成果が生まれ、お客様には・・と満足され、
・・と喜んでいただきました。」
「(きっと、お客様にもそのような素晴らしいご満足を頂けるものと思って おります。 ですから是非!・・・)」
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もちろん、このようなトークストーリーがそのまま当てはまることは多くないかもしれません。
しかし、理想とするストーリーを作り、そのストーリーを頭に入れてそのストーリーに沿った提案活動を進めることは、とても大事です。そのことで営業が鮮明な目的意識のもと「自信と信念」をもってお客様との商談を進めることが出来るようになるでしょう。そして何より、お客様に接する最前線の現場で自社の事業のあり方・コンセプトを常に見直し、改善を図っていくという活動が可能になるものと思います。
さらには全社一丸となって進められるなら、自社の事業活動について共通の価値観を営業担当者ばかりか全社員に共有させることが可能となるでしょう。
以上
(この続きは、次のブログで・・)
参考ブログ:
・「『実践:新規開拓を絶対成功させる』営業研修プログラムのお勧め」
http://cbc-souken.co.jp/cbc/2012/03/post-17.html
追伸:
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