第2章:新規開拓はこうやってスタートさせる
~新規開拓の作戦立案と「提案ストーリー」の作成~
1:『新規開拓』の作戦立案ステップ
―営業の「成果の出る方程式」―
営業部隊の新規開拓を成功させるには、なにより『作戦』が大事なります。特に営業リーダーの皆さんは、その作戦の立案のしかたを身に着けましょう。新規開拓をはじめる段階だけでなく途中経過においても都度作戦内容を見直し、市場にあったより質の高い作戦にしていくことが、新規開拓の成功確率と成果を上げるためにとても重要になってきます。
そこで新規開拓の作戦立案ステップの説明からはじめましょう。
次の「営業の『成果の出る方程式』」を見て下さい。少々泥臭い表現を使っていますが、営業部隊及び営業担当者がこの項目に沿って営業活動を進めるならば、まちがいなく成果が上がる、というやり方を掛け算であらわしたものです。
一つ一つの項目はこれまでよく言われてきたことですが、いくつかのキーワードを当てはめることが出来るでしょう。各項目をバラバラに考えるのではなく、掛け算のストーリーとして組み立てることが、成果を上げる何よりのポイントです。
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<営業の『成果の出る方程式』>
「自信と信念」×「土俵」×「攻め方」×「攻める量」×「意欲」
◎「自信と信念」:営業の"熱い思い"と目的を鮮明にする
・営業が成果を上げるために一番重要なことは、「お客様に喜んでいただくこと」に「自信と信念」を持つこと。実際に営業担当者が、「自信と信念」を持ってお客様に提案を行い、素晴らしいお客様満足をご提供できるならば、必ずお客様からの熱い信頼を得て、業績を上げることが出来るでしょう。
営業の目的とは、その『お客様に喜んでいただく』こと。その中身を鮮明にして、熱い思いを持って営業活動できるようにすることが、営業の成果を上げるためのスタートです。
◎該当するキーワード:
・【会社】:企業理念・基本方針・事業ビジョン、強みこだわり
・【営業部隊】:行動指針、事業コンセプト、提案コンセプト
・【営業担当者】:(営業の)誇り、使命感、お客様への熱き思い・・
◎「土俵」:活動する場(市場)を決める
・「自信と信念」がしっかり持てたら、次にどこで戦うか、狙うべき土俵(市場)をはっきりさせます。具体的には現実の市場をもとに、あらためて対象とするお客様(層)と提案する商品サービス(分野)を明確に設定して、優先順位をつけるということです。
・土俵の選定こそ、戦略の基本であり作戦の大前提です。土俵を見誤ったなら、作戦内容がどんなに素晴らしくとも、うまくいかないでしょう。土俵がはっきりしてこそ、その土俵にあった「攻め方」を考えることも出来るのです。
・その場合、「当社の強みこだわり」を最大限発揮でき、将来にも発展の希望が持てる有望な土俵(市場)を選択することが大事なことはもちろんです。
◎該当するキーワード:
・【会社】:事業領域、事業機能
・【営業部隊】:ターゲット市場(顧客層、商品分野)・・の優先順位
・【営業担当者】:(対象とする)お客様の事情・商品サービスの特徴
◎「攻め方」:場にあった戦い方(方法論)を練り上げる
・土俵が決まったら、今度は土俵の特性(おかれた市場や状況)の違いを考慮して、その土俵でどんな戦い方(方法論)をするのかを検討します。砂漠で戦うのとジャングルで戦うのとでは、戦い方は大きく違うように、営業活動でもお客様や商品サービスが異なれば、そこで求められる作戦や戦い方は大きく違うはずです。
・具体的には、区分けされた土俵毎に考えられる作戦と営業活動を商談プロセスとして設計します。さらにそのプロセスの場面毎に求められる具体的な営業方法やツール、仕組み仕掛け、チームプレー等を詳細に検討し、最後は一連の流れとして組み立てると言う手順になります。
・戦い方に合わせた組織体制やチーム編成といった体制づくりも、この「攻め方」に含め、あわせて検討したいと思います。
◎該当するキーワード:
・【会社】:経営計画、事業戦略、組織体制
・【営業部隊】:営業戦略・作戦組み立て、商談プロセス、仕掛け仕組み、営業体制
・【営業担当者】:営業活動のやり方・工夫、チームプレー
◎「攻める量」:実行計画づくり
・「攻め方」をプロセスとして設計し場面毎の活動まで検討出来たところで、その活動を誰と誰がいつどこでどれだけ実行するのかを決めます。実際の時間軸を想定して、実行計画をスケジュール化するのです。
・季節シーズンやお客様の全体スケジュールを考慮して、いつまでに何をやらなければならないかを、逆算してはっきりさせることがポイントです。
・作戦の進捗管理や実績成果の管理も、この「攻める量」に入るでしょう。
◎該当するキーワード:
・【会社】:経営計画(スケジュール)、ロードマップ、実績管理
・【営業部隊】:(顧客のタイムスケジュールから逆算した)
部隊としての作戦スケジュール、進捗管理、
・【営業担当者】:実行計画スケジュール、時間配分(タイムスケジュール)
◎「意欲」:やる気を高める
・最後は、こうした活動を「意欲」持って行えるようにします。
・意欲があってこそ集中力やパワーが出てきますし、アイディアも湧いてきます。トライアンドエラーも意欲があってこそ継続出来るでしょう。
「明るく、元気」を合言葉に、みんなが意欲を持てる風土づくりが、お客様を相手にする営業においては特に大事になるのです。
・但し、そのためには単なる精神論の鼓舞ではなく、具体的な対策が必要になるでしょう。
・日々の様々なコミュニケーションや情報共有化の仕組み、お互いの声かけ、励ましの風土づくり、チームでのワイガヤした作戦検討会・勉強会の実施、成功事例の共有・横展開。営業の見える化、積極的なチームプレーの推進などなど・・。特にトップに立つリーダーの、メンバー全員に対する明るい働きかけが一番でしょう。
◎該当するキーワード:
・【会社】:人事評価制度、報償表彰制度、明るくチャレンジする企業文化
・【営業部隊】:営業実践教育訓練、営業ミーティング、成功事例の横展開
・【営業担当者】:コミュニケーション、切磋琢磨、
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実はこの方程式は、そのまま『新規開拓の作戦立案ステップ』としてあてはめることが出来るのです。その具体的なステップと内容を説明しましょう。
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―『成果の出る方程式』による「新規開拓の作戦立案ステップ」―
『自信と信念』×『土俵』×『攻め方』×『攻める量』×『意欲』
「自信と信念」:
ステップ1:【提案ストーリーの鮮明化】
・自信と信念を持った新規開拓の武器を用意し、「提案ストーリー」を作る
↓
「土俵」:
ステップ2:【ターゲット市場の分析と見込み客の選別・優先順位づけ】
・新規開拓の的確な市場(顧客層、商品分野)を選定する
↓
「攻め方」:
ステップ3:【土俵毎での作戦シナリオと方法論作り】
:{攻め方(方法論の検討)}
・対象とする市場に合わせた『攻め方』(新規開拓のやり方)を練り上げる
↓
ステップ4:【作戦に合わせた組織体制とチームプレーの設計】
:{攻め方(体制づくり)}
・『攻め方』に合わせた組織体制をつくる
↓
「攻める量」:
ステップ5:【作戦の実行スケジュールの作成と推進管理体制づくり】
・練り上げた「攻め方」を誰がいつまでに実行するのかを決め、
その管理運営のやり方まで決める
↓
「意欲」:
ステップ6:【やる気アップとコミュニケーション・実践教育方法の設計】
・最後に、新規開拓に『めげず』『明るく元気』に取り組むための、
組織的な仕組みや工夫を考える
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具体的な内容説明は、次回ブログにさせていただきます。
以上
考ブログ:
・「『実践:新規開拓を絶対成功させる』営業研修プログラムのお勧め」
http://cbc-souken.co.jp/cbc/2012/03/post-17.html
追伸:
新規開拓のやり方や困っていることへの質問をお待ちしています。
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