第一章:新規開拓は、素晴らしい仕事!
(「1:新規開拓は、なにより"明るく元気!"」
「2:新規開拓と既存客営業は、こんなに違う!」
「3:新規開拓は、「作戦と組織」で決まる」
はこれまでのブログをご覧ください。)
4:営業部隊の新規開拓の進化ステージと対策について
ここまで営業部隊が新規開拓をうまく進められない3つの課題について説明しました。そこでこの章の最後に、『営業部隊の新規開拓の進化ステージのレベル』の図とそのレベルに合わせた改善対策の解説を載せたいと思います。皆さんの営業部隊のレベルをチェックして、レベルにあわせた改善を進めていただければと思います。
新規開拓の進化ステージのレベルとその対策について
第一ステージ:【意識改革のレベル】
第二ステージ:【実行推進のレベル】
第三ステージ:【組織改革のレベル】
第四ステージ:【戦略作戦のレベル】
第五ステージ:【変革永続化のレベル】
第一ステージ:【意識改革のレベル】
・新規開拓が経営方針の中に入っていても、幹部はじめ多くの者が、本音では新規開拓をそれほどやらなくとも、どうにかなると思っている。(あるいは、環境が厳しいので、新規開拓は難しい、無理だと思っている。)
だから新規開拓はほとんど手つかず。まだ会社として本気で新規開拓を進めようとはしていない段階である。ここでは、まず「新規開拓は絶対やらなければいけない」というはっきりした意識改革が必要になっている。
★対策として
⇒まずは、営業リーダー自らが率先して新規開拓に対する考え方をポジティブにして、部下メンバーを「明るく元気に!」導いてあげる。『新規開拓ウェイ』をみんなの心にしっかり植えつけること。
第二ステージ:【実行推進のレベル】
・多くの者が、新規開拓は絶対やらないといけないという気持ちにはなっている。しかし、まだ本気出して実行できているものは少なく、おそるおそるの実行になっている。実行が営業マン任せのために、やれていない者も多いし、そのことの言い訳も多い状態である。組織として、新規開拓の実行がまだ定着していない状態といえる。
★対策として
⇒新規開拓と既存客営業の違いをあらためてみんなで確認しながら、新規開拓のやり方を検討しあうことから始める。自分たちがどんな新規開拓のやり方をしていくのか、はっきりイメージできるようにする。
その上で、全員が一緒に新規開拓をスタートさせ、その実行結果を毎日みんなの前で発表し、お互いが励まし合いながら活動を継続していく。トライ&エラーでとにかく全員が必ず実行をつづけることにリーダーはこだわること。
第三ステージ:【組織改革のレベル】
・一般的な新規開拓の教育はされ大半の者が新規開拓を始めているが、うまくいっている者がまだ少数に限られている。実行までは強制してやらせることはできても、その方法論は個人中心の各人任せであり、バラつきが大きい。新規開拓を進めるための組織的な体制やサポートがまだ十分にはできておらず、優秀営業マンの貴重な成功ノウハウも組織としてほとんど共有化されていない状態である。
★対策として
⇒まず新規開拓をチームで進める体制を整えること。各人の実行結果については、リーダーが都度確認してその修正点ややり方の工夫をアドバイスしたり、実際に同行してサポートする。リーダー自身が自ら新規開拓を行って、その成功するやり方を見出して部下指導していけるようにすることも時に必要だろう。
さらに成功事例が出来たならすぐその成功するポイントとやり方をみんなで共有し、横展開できるようにする。また、大事な場面での専門部隊の応援を臨機応変に出来るようにするのもリーダーの役割だ。
一方組織的には、一つ一つの商談に営業担当者一人だけでなく出来るだけ複数のメンバーが関与し、チームとして一緒に動ける形を作る。営業拠点内だけでも、はっきりチームプレーで動くようにしたい。
(次のレベルになるが、新規開拓の戦略作戦を今一度見直し、チームプレーで動くやり方に切り替えることも必要だろう。)
第四レベル:【戦略作戦のレベル】
・ツール・マニュアルや教育方法など会社としての体制や準備は整い、新規開拓を組織的に進めていける状態にはなっている。但し、一方的な部分が多いため市場とのズレも生じやすく、臨機応変な対応までは出来ていない。実行以降は、現場任せであるため、新規開拓が苦手な営業拠点や営業マンがまだ多く見受けられる。柔軟な戦略作戦はまだ出来ていない状態である。
★対策として
⇒今一度新規開拓の戦略作戦の中身を一から見直し、ターゲット市場・顧客、提案内容、作戦プロセス、商談プロセスと成功ポイント、仕掛け仕組み、チームプレー、推進管理方法とコミュニケーション方法、実践教育・・などを体系的に組み立て直すこと。
(※新規開拓の作戦立案の方法は次のブログで解説します。)
また、見直された戦略作戦を基に、今一度リーダーは営業担当者各人の活動からの報告を日々確認し、営業担当者任せにせず、その状況に即応した対応や対策を自ら指揮するようにする。
第五レベル:【変革永続化のレベル】
・会社としての体制とともに、営業拠点現場での新規開拓のやり方が実戦的なノウハウとして定着しており、新規開拓の継続的な成果が上がるようになっている。また新製品の発売、既存品のライフサイクルの変化、顧客や商談テーマ毎の違い等、市場の変化多様化に合わせて、本部・営業現場が連携して臨機応変に戦略作戦の組み立てを実行出来るようになっている。
★対策として
⇒新規開拓の一つ一つの商談がうまくいっていることに満足せず、そこから会社全体の改善につなげて、より大きな成果が上がるようにしていく。具体的には提案商品の改良やコスト競争力の強化 物流等のサービスレベルの向上等、複数の関連する部署が集まって横プロジェクト方式で、会社としての競争力を高められるような改善を進めていく、といったことが考えられるだろう。
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以上、5つのステージについて解説しました。多くの営業部隊は第2レベルからせいぜい第4レベルではないでしょうか。よりステップアップを目指して進めていくことが、新規開拓活動の成果を継続的に高めていくことになるでしょう。どの営業部隊の皆さんも、第5レベルの『変化永続化のレベル』をめざしていただきたいと思います。
以上
次回は、いよいよ『新規開拓作戦』の具体的な内容に入っていきます。ご期待ください。
参考ブログ:
・「『実践:新規開拓を絶対成功させる』営業研修プログラムのお勧め」
http://cbc-souken.co.jp/cbc/2012/03/post-17.html
尚、2013年9月18日(水)10:00~16:45
りそな総研にて「新規開拓を絶対成功させる!やりかたはこれだ!」セミナー
を予定しています。ふるってのご参加をお待ちしています。
https://www2.rri.co.jp/seminar/tokyo/pdf/13-09-07.pdf
追伸:
新規開拓のやり方や困っていることへの質問をお待ちしています。
当ブログへの感想やご質問でも結構です。
弊社ホームページの質問欄にご記入ください。
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