はじめに:「営業マイスター制度」の目的と狙い
―従来の製品中心のビジネスモデルから、お客様中心の新しい
トータルコーディネートビジネスモデルへ―
―「営業マイスター制度」の目的と効果―
―横断的組織風土、システムの構築・・・社内セクショナリズムの打破―
―「営業マイスター制度」で企業体質の抜本改革―
◎マイスター制度の構築手順
◎進め方と役割分担について
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はじめに:「営業マイスター制度」の目的と狙い
マイスター制度と言うと多くの皆さんは、歴史のある製造メーカーが古
参職人の技を絶やさず、若い人たちに伝承していくために作った制度、と言
うイメージが強いのではないでしょうか。
もちろん今回ご提案する「営業マイスター制度」も、技術技能の伝承と言う
意味もあります。しかしそれだけではありません。『営業』マイスターであ
ることが大事なんです。
―従来の製品中心のビジネスモデルから、お客様中心の新しい
トータルコーディネートビジネスモデルへ―
従来営業活動と言えば、出来上がった製品を紹介し売り込んでいくのが仕事と思
われていました。そこでなにより必要になるのは、売り込みのための技能だったと
言ってもいいでしょう。
ところが、現在では製品の差別化は難しく、単なる売り込みだけで売れる時代で
はなくなりました。と言って、お客様から言われたことだけをやるような、引き合
い対応の業務サービス営業では、縮小市場においては業績はますます落ち込んでい
くことでしょう。
成熟化し縮小化するビジネス環境において、ビジネスのあり方が製品中心の考え方
から、お客様中心に大きく転換しているのです。そんな中、営業活動も抜本的な見
直しが求められています。
結論を言うなら、これからの営業活動は、単なる商品の提案や現在発生しているお
客様の問題を解決するだけでなく、お客様がまだ気づいていない新しい提案を行い
、コーディネートすることで、『新しいお客様満足を創造する』までを行うのが
役割になったということです。
(「マトリックス営業戦略、4つの領域」の実践モデルで言うなら、製品中心のハイスピード対応型やコストダウン対応型営業から、エンジニア対応型、パートナーシップ対応型営業への転換です。)
それは新しいビジネスのあり方という点では、単品製品販売中心のビジネスモデ
ルから脱皮し、お客様満足を目的にサービス技能やサポートまで含めたトータル
提案、トータルコーディネート販売のビジネスモデルへ転換させるということ
になるでしょう。そのためのネットワークを作る仕組みとして『営業マイスター制
度』が有効な手段なるのです。
―「営業マイスター制度」の目的と効果―
・『新しいお客様満足を創造する』活動を実現するための技能・ノウハウを整備すること。そして、営業マンはもとより営業に関わる社内外のより多くの人達に対して、その習得を促進するとともに、技能・ノウハウの向上を効率的効果的に進めていくこと。
それが「営業マイスター制度」構築の目的です。
・その結果、間違いなく御社の業績アップにつながるはずですし、共通の技能・ノウハウ(考え方、言葉、ノウハウの中身、体系・・)がお互いのコミュニケーション力を高め、結び付きやチームプレー力を高める事から、組織的なネットワーク機能を飛躍的に高める事につながるはずです。
・実際この「営業マイスター制度」を推進している企業では、自社の営業マンと共に自社と取引している代理店や販売店の販売員(営業マン、業務員等)に資格を認定した上、メンバーとしての協力を求めることで、同じマイスターという仲間としての親密な関係を一人ひとりと構築し、販売強化に結び付けています。
※従来のメーカー販売員教育との違いは、商品販売を促進するという単なる「メーカー」のエゴからではなく、「お客さま満足の向上」のためという大義のもと、あくまで販売メンバーの能力育成とノウハウ蓄積が目的になっているということです。だから参加者の自主性とやる気を自然に引き出すことが出来、そこでのネットワークが、大きな広がりになっていくことが可能となるのです。
―横断的組織風土、システムの構築・・・社内セクショナリズムの打破―
・一方、このマイスター制度を構築することは、社内のセクショナリズムを打破し、柔軟で横断的な組織風土を作ることに貢献しますし、この制度自体が社内の横断的な組織システムとして機能することが出来ます。
・「営業マイスター制度」はあくまでも、お客様に満足していただく技能能力のアップです。それだけに、お客様志向を徹底しなければなりません。
お客様に喜んでいただけない技術は、いらないのです。このことの徹底が、会社の内部部門の人達に、大きな意識改革を与えることになるでしょう。
「営業マイスター制度」の構築作業とその後の運営によって、会社の内向き志向を打破し、お客様志向に大きく改革出来るはずです。
・また、営業部門だけでなく製品を開発した開発部門や技術部門、製造部門などと言ったお客様満足に関係するすべての部署がノウハウを洗い出し、素人でも習得しやすいように整備しなければなりません。さらにそのノウハウを本当にお客様満足に結び付けるためには、これまでのようにバラバラではなく、営業を中心にそれぞれの部門が緊密に協力していかなければならなくなります。その関連部門を結びつける活動も、自社の重要なノウハウとなるでしょう。
ですから、「営業マイスター制度」は、お客様満足を高めるための各部門内のノウハウ整備だけでなく、部門間の協力関係のやり方を会社のノウハウとして整備し、高めていく事にもつながるというわけです。
―「営業マイスター制度」で企業体質の抜本改革―
・以上のメリットのほか、マイスター制度構築は、会社の様々な要素に関わり、それだけに企業体質の抜本改革に繋がるものと思います。
・実際、マイスター制度を成功させるためには、様々な準備や体制づくりが必要になります。
・技能・ノウハウの実践的な整理と資料マニュアルテキスト等の整備
・その教育方法、カリキュラムの作成、実際の教育研修の運営と
講師役の育成
・その後の、実行状況と成果状況、お客様の声、成功失敗事例等の
定期的で、正確な情報収集体制づくり
(営業の情報管理、目標管理方法の抜本的改革の必要性)
・マイスター能力要件をはかれるツール類の作成
・評価、表彰制度への連動(従来の評価方法の見直し)・・・・・
こうした内容を着実に整備していくことを通して、会社の組織運営のレベルも飛躍
的に高まっていくことになるでしょう。
こうした広範囲の経営的な効果が見込める「営業マイスター制度」ですので、是非御社においても積極的にその導入のご検討をしていただければ幸いです。
<「営業マイスター制度」の目的と期待出来るメリット>
①自社独自な技術営業ソリューションノウハウの整備と蓄積・向上
→商談力、説得力向上
②営業担当者を中心とした社員のモチベーションアップ
③社員一人一人の自立的な向上心と能力アップの実現
(鮮明な技術営業ソリューション目標の設定と表彰資格制度)
④お客様中心の社内セクショナリズムの打破
と柔軟で横断的な組織システムと風土づくり
(開発、技術、生産、営業、業務・・)
⑤対外的な組織営業力・ネットワーク力の強化
(外部マイスター制度によるち密なパートナーシップ関係の実現)
⑥営業を中心とした、抜本的な組織運営体制の改革
・目標管理(評価)制度の整備
・実践的な営業教育ノウハウの構築 ・成功事例横展開
・レジェンドマイスターを通した対外広報活動
・営業エンジニアノウハウ体制づくり
◎マイスター制度の構築手順
<前提>営業マイスター制度の目的と達成目標を明確にする。
その上で制度の完成体系を想定する。
(制度作りの体制、完成時期。マイスター員育成目標。
営業成果目標・・)
<1>マイスターとして必要になる要件を洗い出し、整理する。
あわせて、その内容を考えるための社内資料・書籍・雑誌記事等も集める。
<2>要件をランク付けしてレベル分けし、それぞれのランクで求められる内容を整理する。
出来れば、5段階までつくる。それも一般クラスとレジェンドクラスに分け、一般クラスの初級は誰でも参加し習得できるレベルとしたい。レジェンドは専門家として伝説になるような限られた人に与え、ロイヤルティをつけるとともに、マイスター制度の広報活動やあらたなノウハウ向上のための支援活動を期待することにする。
<3>その要件を習得する方法を考え、整理する。(研修会プログラムの作成と準備)
例:1)習得すべき知識、情報と資料、書類、情報の整備
(簡単なマニュアルも含め・・)
2)実務経験の習得機会づくり
3)定期継続的勉強会の実施
4)ペーパーテストの作成と継続的実施
5)実戦的な訓練とテスト
6)現状の当社ノウハウでは不足する知識ノウハウ吸収対策
※特に、研修プログラム内容の検討を通して、より実践的に整備していくことになる。
<4>マイスター認定制度とその導入計画を設計する
・運営の体制づくり・対象者(社内、社外) ・推薦?選考・テスト・認定方法
・認定者の表彰方法、待遇の内容、ネーミング、メダル・バッチ等認定ツールの工夫
・対外的な立場、アナウンス・営業の評価制度との連動
・制度の導入方法と進めるステップ及びスケジュールの作成・・
<5>対外的なマイスター活動を設計する
・知識ノウハウの整備・向上をはかる仕組みづくり
・基本となる診断、提案方式のパッケージ化、フォーマット化
(問診表、チェックリスト、確認一覧、図面、測定ツール・・提案書、)
・大型提案展示会での専門家・先生役
ユーザー現場診断の専門家、点検確認アドバイス等での役割と必要ツールの作成
・対外的な情報発信の役割(技術情報誌への論文・・、コメント・・まで)
・一般営業マン、販売店営業マン向けのマイスター制度の浸透と活用方法の設計
・社内開発・製造部門との連携・アドバイスの仕組み等
◎進め方と役割分担について
(1)全社プロジェクトとしての推進体制づくり
・出来れば、経営トップが総括責任者、実務リーダー一名、サブリーダー一名、主要メンバー4~5名の編成でスタート。
(都度関係者に協力要請)
(主体は少人数で、あまり手間をかけずに始められるようにしてスタート出来るようにし、段階的にその中身を高めていくべきでしょう。)
・手順を踏んで進めていき、その過程で全社の理解や浸透を図りたいと思います(社内からの意見やアンケート、情報を都度得て、コンセンサスをはかりながら進めていく。)
(2)全社横断的な運営体制づくり
・営業部門だけでなく、開発や技術、製造及び業務部門も巻き込んでの全社的な運動にしていきます。 それが、(機能別縦ラインの)部門セクショナリズムを壊し、全社横断的な体制づくりとコミュニケーションにつながり、御社の企業体質の変革につながるものと思います。
(3)CBCの役割として
・関係関与者が多様であるため、その推進とアドバイス調整役が必要となります。
・CBCとしては、着実にプロジェクトを推進していかれるためのサポート・アドバイスと具体的な方法についての、項目内容やフォーマットの作り方、説明方法、さらにはその進め方などについてのお手伝いをさせていただくつもりです。
・月1あるいは2回ペースを想定して4から6カ月は必要と思われます。
連絡先℡ 03-5835-2071 FAX 2072
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