新規開拓における商談プロセスから見た課題と対策を前回解説しました。
特に新規開拓の場合、一回毎の訪問によって確実に商談プロセスをステップアップさせていくことがとても大事です。一回一回の集中力が問われるわけですが、それは全く予測不能な場面というわけではありません。繰り返し新規開拓活動を行っていくなら、そこには成功のための標準的な方法論が見えてくるはずです。
以前新規開拓は仮説検証活動であることを述べました。検証を進めていく中で、その標準化した方法論を見出していくのが、新規開拓とも言えるでしょう。
そこで今回は、特に一回毎の訪問活動に焦点を合わせた商談マニュアルについて、解説したいと思います。(マニュアルというより、実際の新規開拓の訪問の際に、事前に作成していただくことを続けていくことで、そこから標準的なマニュアルになっていく要件書について解説します。)
もちろん標準化した方法論と言っても、作業的にマニュアル通りにやればいいというわけではありません。マニュアルは例えば演劇の台本のようなものです。台本は共通でも、役者によって台本の解釈は変わりますし、そこで感動を生むかどうかは、どれだけ心を籠められるか、その役者次第です。
皆さんはあたかも役者になったつもりで営業活動をしてほしいと思います。
※但し「役者」と言っても、単に作り物を語る人、という意味ではありませんし、自分が主役になれ、ということでもありません。舞台の主役はあくまでもお客様。営業は、そのお客様を主役として盛り立て、お客様満足を提供するまでをリードする、脇役としての「役者」と思って下さい。