「マトリックス営業戦略」関連書籍の説明

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『マトリックス営業戦略』

関連書籍の説明

(山川裕正、著書への思い)


 

①【「リレーショナルマーケティング」

       -新しい営業体制をつくる- 】    (1996年中央経済社)

 

 ◎「これからの事業・営業は、資産や製品ではなく、顧客や関係する人や企業

  の『事業の輪』が大きな価値を持つ」というコンセプトを説明した書籍です。

  執筆に約一年かかりました。(私の執筆本として、3冊目に当たります)

  私のコンサルティング事例の他、日本アムウェイなど、マーケティングの事

  例も豊富に挙げて、新しい時代の新しい事業・営業のあり方を訴えたつもり

  です。(私自身がとても勉強になりました。)

 

  次の7つのキーワードを挙げています。

  「新しい切り口、コンセプト」「情報発信」「パーソナル対応と顧客参画」

「専門性」「(ハイスピード対応と)大量効率処理」「継続化」「外部連合化」

 

  『マトリックス営業』の中心理論である『4つの領域』の考え方を初めて発

  表した書籍として、とても感慨深いものがあります。

  この時点では、『4つの領域』は、主に営業組織のあり方の違いにのみ焦点を

  あてて説明しています。

  新規開拓の商談プロセスや変化多様化を前提とした営業戦略の方法論などに

  は、まだ言及されていません。

  『マトリックス営業』という名称もまだ使われていない状態でした。

  但し、上記7つのキーワードが単なるビジネスフローとしてではなく、空間概念の「4つの領域」に関連付けて整理されていくきっかけになりました。

 

②【「今、こうすれば営業は強くなれる」(上、下編)】  (1996年清話会出版)

 

 ◎清話会での4回の公開セミナーをもとに、新しい営業のあり方を【営業戦略・

  組織】【営業情報化】【営業新規開拓活動】【営業の業績評価と目標管理】

  という4つのテーマで解説した書籍です。

  ここで「4つの領域」の考え方が、より広がりのあるクリアーな戦略作戦と

  して整理されたことは、大きな意味があったと思っています。

  ・リレーショナルマーケティングの「7つのキーワード」

                      と「4つの領域」との関係。

  ・「4つの領域」の場面展開としての、

               メリハリをつけた新規開拓の商談プロセス。

  ・「4つの領域」毎に鮮明に異なる、「営業の業績評価」、「営業情報化」

                        のポイントなど・・・。

  また、この書籍は比較的多くの社長他、経営トップからの評判が高く、その

  後いくつかの上場企業様との継続的な信頼関係をもったコンサルティングを

  させていただくきっかけにもなりました。

 

③【「絶対に勝つ、マトリックス営業」

    -戦略営業の決め手、4つの領域- 】  (1999年プレジデント社)

 

 ◎ここで初めて「マトリックス営業」という書籍のタイトルとして使い、戦略・

  戦術・組織・戦闘(セールストーク)という順番で、マトリックス理論を

  体系的に説明させていただきました。

  『変化・多様化する市場』をとらえた、はじめてのトータルな営業戦略の実

  践書という位置づけです。

  プレジデント社の公開セミナー、雑誌特集でのマトリックス営業理論の紹介

  という流れの中で、プレジデント社ではじめて出版していただいた書籍です。

 

  (ちなみに、ほとんど同時期に、映画の「マトリックス」が公開されました。

   全くの偶然ですが・・・。タイトルは、山形編集部長様の発案です。)

 

  「4つの領域」の考え方をもとにした、戦略論を説明した第三章。

市場の変化多様化に対応する4つの戦略パターン・・

  「先手必勝の戦略」

「自社独自市場創造戦略」

「領域最適化戦略」

「(新)事業展開戦略」が出色と思います。

  また、この書籍執筆中の199812月の年末に、神の啓示のように突然3段論法のストーリーがひらめいて、ピタっと簡潔に論理的にストーリーが整理できた時、私には"世紀の発見"をした研究者のようなワクワクしたすごい感激が生まれたことを、今でも鮮明に覚えています。

 

  (じくじく考えてなかなか答えが出ない期間が続いて、ある時パッと答えが

   見えて、それまでの悩みがうそのように消え、すっきり次の世界に移行し

   ている・・・。3段論法が正反合の弁証法の論理をベースにしているよう

   に、3段論法ストーリーの発見の経緯自体が、まさに弁証法であったよう

   に思います。・・うーん、我ながらかなり思い込みが強いですねえ~。)

 

  但し、この書籍の執筆段階では、3段論法ストーリーと「4つの領域」との関係はまだきちんと整理されてはいませんでした。

 

④【「こんな営業は今すぐやめろ!」-マトリックス営業で顧客をつかめ!- 】  (2001年プレジデント社)

 

 ◎新しい時代に求められる営業のあり方と"営業変革"のやり方をテーマに、

  『マトリックス営業、4つの領域』をより実務的に説明した書籍です。

  おかげさまで、日経ビジネスの書評など、さまざまなところで話題として取

  り上げていただきました。現在のところ、私の書籍の中で、最も販売できた

  書籍です。

  縮小し、変化多様化する市場の中で、もはや通用しなくなった営業スタイル

  を捨て、どう新しい営業を実現していくか。その具体的な実例を中心に新規

  開拓の戦略的な進め方、新たな組織編制の仕方、具体的な営業のやり方、

  セールストークの方法、計画の立て方(特に数値計画の抜本的見直し)

  新事業推進方法等、すぐ実践に活用できる内容を心がけました。

  この書籍タイトルは、いろいろ悩んでぎりぎりのところで大阪SMBCのセミ

  ナー担当の茅切副部長さんに電話をかけ、その場で付けていただいたもので

  す。(何もお礼していませんが、茅切様ほんとうにありがとうございます。)

  大阪風のタイトルになったのが良かったと思います。関西地区での販売がよ

  り好調だったようです。

  また、その内容での大阪SMBCセミナーが約一年間にわたり、毎月ほぼ大入

  り満員状態になりました。

  その後、日経ビジネスセミナーやすべての都市銀行総研様で公開セミナーを

  させていただいておりますが、その(営業変革やリーダーを対象とした)

  講演内容のベースになった書籍です。

 

  例:日経新聞社「最強営業部隊をつくる変革型リーダーの極意」

    SMBC「こんな営業のやりかたは、いますぐやめろ!」「強い営業部隊を

    つくる変革型リーダーに変身せよ!」UFJ「実力営業リーダーの仕事術」

    東京三菱「営業を徹底して見直し、業績アップを図る7つの具体策」

    みずほ総研「営業の抜本的見直しと営業力強化」その他公開セミナー

 

 

⑤【「『普通の人』型リーダーが、最強の組織をつくる」

          -カリスマ型は幻想だ。管理型では部下は動かない- 】 

            (2002年プレジデント社)

 

  ◎新しい時代、これまでのカリスマ型や管理型ではなく、ビジョンを示し、

   部下や周囲の人や企業を巻き込んで、一緒にそのビジョンの実現をめざし

   ていくパートナーシップ型(普通の人型)のリーダーが求められていること

   を説明した書籍です。

   久しぶりに、営業活動にこだわらず幅広くこれからのリーダーのあり方を

   私なりにいろいろな視点から述べさせていただきました。

   この書籍も、日経ビジネスの書評に載せていただきましたが、いろいろな

   方々から、強い共感をもっていただき大変うれしく思っています。

   第2章のビジョンを語るトークの説明において、

   (マトリックス営業の)3段論法ストーリーを時間・空間的に広げてつくる方

   法を説明しました。

   読者は一般的なリーダーを対象にしましたが、書籍での実例はすべて私の

   コンサルティング活動で出会ったすばらしい営業リーダーや経営トップの

   みなさんの話になりました。

   また、マトリックス営業の4つの領域については、(第4章の)リーダー

   が市場の変化をとらえ、実践的な営業戦略を立てる方法について説明する

   中で、解説しました。

   私としては、『変化』を正反合の運動法則として説明することで、マトリックス営業戦略が『変化』をとらえる実践モデルであることを、「弁証法」

   という理論的な背景をもってあらためて確認できたことは、大きな意義が 

   あったと思っています。

 

   ※

  「変わること、変わらないこと」「価値・時間・空間の広がりと3段論法のビ

   ジョントーク」「自分と相手→融合した理想の姿、価値創造・・(弁証法)」

 

⑥【「社長!儲かる営業をつくりましょう」】  

                     (2005年 日本実業出版社)

 【「赤字は悪!<儲かる>営業部隊はこうつくる」上・下編 

              (2005年 セイワコミュニケーションズ)

 

 ◎社長や営業幹部が、実践的に<儲ける>営業部隊に変えていくための方法を、

  マインド・ビジョン・変化即応・お客様中心・作戦展開・計画策定・年月週

  日での営業管理(自己管理と組織運営)・業績評価といったテーマで解説した

  書籍です。

  「赤字は悪!・・・・」は、清話会の「営業パワーアッププロジェクト」と

  いう営業幹部・リーダー・営業担当者へ向けた連続セミナーを前提に作成し

  ました。

  実際に読んでいただいた社長幹部、リーダーの方々からの評判がよく、部下

  の営業担当者に是非読ませたいと複数の購入をしていただいたケースが多か

  ったようです。

  みなさんに読んで頂いた上で研修を実施するケースも多くありました。

  (※発刊後、一~二週間以内で、1000部近くの追加購入申し込みがあったと

  のことです。)

 ・特に「マトリックス営業4つの領域」の考え方を、具体的な顧客・商品区分

  別での営業(戦略)作戦として、組み立て直したこと。

  (例:顧客層別作戦・・・S客、K客、A客、BD客別の各論作戦対策)

  市場のライフサイクル曲線の新しい形(断崖絶壁打ち寄せ型)を提示した上、

  「4つの領域」の位置づけをきちんと関係づけたことは、マトリックス営業

  の新しい展開であり、営業理論(実践モデル)としての大きな成果と思います。

 

  「赤字は悪!」の書籍についてはその後、私のコンサルティング支援をさせて頂いている某社様で、上下編各500冊を購入して頂き、自社及び代理店販売店営業研修の参考資料として使っていただいております。大変ありがたく思っています。

  

 

⑦【「ズバリ!トップ営業をめざす商談術」】

               (2005年 プレジデント社)

 ◎プレジデント社のビデオシリーズの「山川式三段論法、商談の技術」

  (2004年刊)の冊子をベースに、書籍として全面的に書き加えたものです。

  「マトリックス営業、4つの領域」の中核となる論理ストーリーである「3段

  論法」ストーリーをもとにセールストークの基本から応用、実践まで、体系的

  に解説しました。

  現場での営業活動に徹底してこだわり、今すぐ使える具体的なセールストー

  ク、演習フォーマット、商談の実例などをふんだんに入れました。

  

  「お客様の事情」→「商品・サービス」→「満足」・・というストーリーから、

  呼び水質問→投げかけ質問→突っ込み質問→憧れ・気づかせ質問・・

  といった質問の流れ。あるいは、業種別のセールストークの基本モデルなど、 

  従来のセールストーク本にはない独自なノウハウを、トータルな形で説明さ

  せていただきました。

 

 ・言葉は「言霊(ことだま)」といいます。

  言葉に、そのすべての目的、真実が現れます。とするなら、営業のセールス

  トークに、営業の真実が現れると思います。

  3段論法ストーリーは、まさに営業の目的、真理をお客様にハッキリ伝える

  トークストーリーです。

  いかに状況対応しながら、熱き思いを説得力あるセールストークに表現して

  いくのか。その答えをこの本に書いたつもりです。

  

  私は、すべての哲学、理論のもとは、日々の人生の場面、すなわち「現場」

  にあると思っています。また、「現場」に直結してこそ、哲学や理論の価値が

  有ると思います。

  ですから、「セールストーク」というベタベタの営業現場のノウハウに

  ◎「正,反,合の弁証法哲学」

  ◎「顧客・商品・満足というマーケティングの基本ストーリー 

     から、『時流×自社の強み・こだわり』という事業戦略までの流れ」

  ◎「営業ナレッジ分析(実例3段論法ストーリー)

  そして、

  ◎『マトリックス営業、4つの領域』

  が統合的に整理できたことは、とても意義があるものと私は感じています。

  

  (但し、残念ながら私の書いたマトリックス関連書籍の中では、今までのと

   ころ最も反応の少ない書籍です。

   不肖の息子ほど、かわいいということでしょうか。

   決して難しい内容ではないと思いますが、若手営業担当者を対象にした割

   には、少々内容がてんこ盛りで、ページ数がかなり増えてしまったこと。

   一方、営業幹部のみなさんには、セールストークというテーマが、些末的

   な現場テクニックの話にとらえられてしまいやすいこと。

   さらには、書籍タイトルで、他の類似書籍との差別性をうまく訴えられな 

   かったこと・・・などが反省点です。)

  

  ・先日も、この書籍を使って、新人若手営業担当者の新規開拓研修を行いま

   した。とても、有効なテキストになると思います。

   (VTRと一緒に活用すれば、さらにバッチリ!と思います)

 

   といったわけで、ご興味のある方は、是非読んでみてご感想を頂ければ幸

   いです。



      CBC総研のホームページ

   


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