事例3 : 新規開拓・新規提案活動の推進支援の事例
―守りから攻めへの営業体質の抜本改革―
地方の法人向け広告販促出版会社であるT社は、地元№1のシェアーを押さえていたものの、地域経済の低迷に伴い、自社の業績も長期低迷を余儀なくされていました。
特に最近の数年は、その凋落が顕著に表れていたのです。営業現場では地元№1であるだけに、まじめではあるものの長年の受け身⌈御用聞き⌋営業スタイルが染みついており、そこからの脱却がなかなか出来ませんでした。多くの営業マンが既存客の既存取引に追われ、新規開拓や新規提案が思うように進んでいなかったのです。
一方営業体制もテリトリー別顧客別の個人担当制になっており、個人プレー中心で組織的な動きが出来ていませんでした。その結果、有力企業の新規開拓や大型企画提案活動も個人任せとなり、なおさらうまく進んでいかない状況になっていたのです。
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そこでCBCはT社から営業変革と新規開拓・新規提案活動の推進支援を依頼され、6カ月毎のプランで2段階、約1年のコンサルティング支援を行いました。
具体的には、まずトップ・幹部・優秀営業リーダー・メンバーのヒヤリングから営業体制や活動上の課題を整理し、改善の方向と対策案を作成しました。その内容を全営業メンバーに発表し、共通のコンセンサスを得られるように進めました。
その上で、プロジェクトとして(活きの良い)優秀若手営業をリーダーとした3つのチームを編成し、チームを中心とした新規開拓・新規提案を推進する戦略作戦検討と実行の仕組み仕掛けづくりを進めました。あわせてチームの活動から定期的に全営業メンバー(約40名)を集めた営業研修を実施し、その全社的なノウハウの共有と全社一体となった活動及び推進管理を進めました。
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T社に確実に新規開拓・新規提案活動からの成果が上がり始め、新しいチーム活動が定着して、業績低迷傾向にもはっきり歯止めをかけることが出来ました。
このコンサルティング支援がうまくいったポイントは次の通りです。
- ①組織体制の工夫
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- 従来の営業組織とは別に、若手リーダー中心のチームを作り、集中的に新規開拓と新規提案活動の作戦を推進したこと。
- ②具体的な営業のやり方の改革
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- 従来営業と新規開拓営業のスタイルが全く異なることを理解してもらい、新しい営業のやり方を徹底して訓練したこと。(セールストークづくりやロールプレイング訓練等…)
- ロールプレイングの場面では、実際のターゲットユーザーを挙げて、どのような営業のやり方や、トーク、ヒヤリングをすべきかまでをオープンにみんなで議論し、それを繰り返したことが、何より営業体質を変えるのに非常に効果的であった。
- (また従来は、既存客既存取引の『エンジニア対応』から『コストダウン対応』型営業スタイルであったが、新規開拓、新規提案活動にあわせた『ハイスピード対応』から『パートナーシップ対応』の新しい営業スタイルを身につけてもらうようにした。)
- ③営業ノウハウの標準化しくみ化と全社共有化
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- 全営業マンにそのノウハウを浸透させるため、自社なりの3種類の提案書フォーマット、ヒヤリングシートを作って標準化し、その標準ツールを活用するやり方をノウハウ化したこと。
- 標準ツールをもとにした営業方法を標準パターンとして定着させたことが、全営業担当者に営業ノウハウを共有化させるのに効果的であったと思います。
- ④実践の作戦推進と個人プレーからの脱皮
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- 実際のターゲットユーザー(業種・業態特性)を明確にし、そのユーザーへ向けた情報収集方法と提案内容を煮詰める場面を繰り返し作り、そこで作戦の実行とその練り直しをしつこく行ったこと。このことでみんなの作戦に対する執着心が高まった。と同時に、チーム内やプロジェクトメンバーどおしのコミュニケーションが深まり、やる気アップとチーム連携がよりスムーズに進むことになった。
- (今までの個人プレー中心の営業活動からの脱皮がはかられたことが大きい。)
- ⑤作戦内容の大型化と『パートナーシップ対応』の営業スタイルの習得
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- 提案内容も、出来るだけ単品商材からトータルな大型テーマに切り替えてもらい、『パートナーシップ対応』の営業スタイルを身につけてもらったこと。
- このことで、大型の企画提案活動を積極的に進めていける経験が出来、新しい営業体制を構築するスタートになれたこと。
T社においては、次の段階では新市場へ向けた戦略チームの編成とその作戦化が重要な経営テーマとなっており、それが成功した時、本格的な業績向上が実現できるものと思われます。
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